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趣味ブログ

チラチーノLOの解説と備忘録

思考の整理をしたかったので備忘録として書き溜めておきます。

今後チラチーノLOを握る方や対策に困っている方へ、何かの参考になれば嬉しいです。

(この記事で公開しているレシピは自身で構築したものか、作成者が無料で公開しているものに限ります)

 

直近の使用成績

シティリーグシーズン2:予選6-0、トナメ2没(ベスト8)

EPCポケカ選手権:個人6-1、チーム3位

 

 

チラチーノ単の強みとカルゴユータンとの比較

チラチーノ単とカルゴユータンを最終的なボードで比較した際、1ターンに山札を引ける枚数は最初のドローを含めると、

カルゴユータンは1ドロー1サーチに対し、チラチーノは5ドローです。

環境に多く分布する超MMのマリィナイトウォッチャーからの復帰を考えた際、カルゴユータンでは博士の研究から捲る事になりますが、チラチーノではサポート件を割かずに復帰が可能です。

 

また環境偏移の早い現環境に置いて、ピーキーなカードを採用できるのはチラチーノ型です。

一見好きなカードを持ってくる事ができるカルゴユータンに軍配が上がるように見えますが、現行ではサイド干渉手段が無くピーキーなカードを試合中に使う為にはサイド落ちを考慮して最低でも2枚採用する必要がありました。その為、反作用的に山を掘り進めて行く中で特定のカードに辿り着く可能性が高まりました。

加えて現環境には多くのデッキタイプが分布しており、それらに対応したメタカードを複数枚刺した場合、対面によって不要なカードをコストとして払いながら山を掘り進める為、ピーキーなメタカードはコストとしてトラッシュする事で自然と強い山を作る事が出来ます。

 

またチラチーノの場合山を縦に掘る速度が速く、中盤からサポート権をジュジュベ&ハチクマンに割く事ができ、相手のキーカード(主にポケモン入れ替えやカスタムキャッチャー)を山札から削る事で能動的に相手の動きを封じることが出来ます。

 

ボード外の話ですが、やりくりは地ならし猿知恵と比べるとデッキを見る回数やシャッフルに割く時間が大幅に少なく、とりあえず縦に引いてから手札を眺めてカードをプレイできるという特性があり、比較的プレイ何度が低いです。

特にシティリーグや大型大会でトーナメントまで戦い続けると集中切れによるヒューマンエラーで負けてしまう可能性もあるので、この特性は個々人におけるデッキ選択において非常に大切だと考えています。

 

カルゴユータンと比較した際の弱みも挙げておきます。

・不確定に山を縦に掘る関係上、特定のカードに辿り着けないターンが出来てしまう点

・ジュジュベ&ハチクマンを使用する際、カルゴユータンでは猿知恵で不要なカードをトップに置けるのに対し、不確定な3枚をトラッシュしてしまう点

など、中盤の展開やリソース管理に多少の運が絡む事です。

勿論それらの確率を考慮した上で、デッキ圧縮やプレイするカードを常に考える必要があります。

 

 以上がチラチーノLOの強みとカルゴユータンとの比較になります。

これらを踏まえ、環境偏移によってデッキ内容がどう変化していったかを時系列順に紹介していきます。

 

 

シティリーグシーズン2(1月14日)使用

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 このデッキ自体は、前週に開催されたポケカメモ杯の結果記事に掲載されていたものと60枚同じ内容です。

カードゲームは「分からん殺しが強い」の考えのもと、このデッキを見つけてから1週間黙々と一人回しを行い、結果予選全勝からのベスト8という成績を納める事が出来ました。

この最終戦で負けたのが、同日にポケカ四天王ら5人が共有したカルゴユータン型のLOです。このデッキが各地のシティリーグで暴れ回り、これらのデッキへの周知とメタが広がっていきました。

これを受け3神ザシアンにはコバルオンGXやフリージオが採用されるようになります。

 

シティリーグシーズン2終盤優勝(拾ったレシピ)

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いたちごっこが始まりました。

当時勝っていたどの3神ザシアンを見てもコバルオンが採用されていた為、眠りギミックを外し、サイドプランをずらす為にヌケニンフリージオのグッズロッグを解除するための祈祷師などが採用されました。

アローラベトベトンが採用されている為ミラー戦にも強くなっています。

 

Vmaxライジング発売後どっかのCS優勝(拾ったレシピ)

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コバルオンを始め、シーズン2終盤に猛威を振るった超MMの対策としてシャドーボックスのミミッキュ、FTBの台頭によるシェードテールのソーナンスが採用された。

点数を乗せられる可能性がある60チラーミィが採用されているのが面白いですね。

 

EPC使用構築(2月20日)

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これらの偏移を受け実際にEPCに持ち込んだレシピがこちらです。

この段階で3神ザシアン自体が数を減らし始め、LOも影を潜め始めていた為相対的にコバルオンの採用が減っていると判断し、眠りギミックを採用しました。

全体的に展開を厚めにし、FTBやエースバーンにも有利に戦える形で組んでいます。

 

このデッキについて、以下で各カードの採用理由や対戦レポートを書いていきます。

特に記載が無いものは必要最低枚数の採用です。

 

各カード採用理由

ザシアン 2

このレシピではスタートして欲しく無いカードなので2枚です。

 

チラチーノ 4-4

最大枚数です、基本2-2でしか使いませんがチーム戦である以上事故負けが怖いので厚めに採用しました。

 

ミュウ 1

このカードを2枚採用したレシピがメジャーなので1枚です。

ベンチ狙撃手段があるデッキと対面した際、カスタムキャッチャーでミュウを狙っても2枚目が入っていると判断し無駄撃ちになると考えるプレイヤーが多いと経験則で判断できた為です。

 

ソーナンス 1

ビクティニ◇ピンポイントでの採用です、このカードは単体では機能しないので注意しましょう。

 

オンバット 1

試験的に採用しましたが欲しい場面が限定的でツイネネルギーを同時に要求する為使い勝手は微妙でした。

 

アイアント 1

不要でした。

 

ポケモンいれかえ 2

炎対面でスタートしたザシアンを風船を使わずに逃がしたいので2枚です。

盤面に人形とメリープが無い状態で番が帰ってきた際、手番で復帰してふわふわ枕を挟みながら人形を押し付ける為に何度も使用しました。

 

隠密フード 2

このカードの汎用性は多岐に及びます。

最たる採用目的は九尾の誘い+ビクティニ◇からソーナンスを守ったり、サイドを2枚献上してしまうザシアンに保険として付ける為です。

他にもバトル場のピッピ人形に付け、引き寄せの渦を使わせない事で実質5枚目の人形として使う事が出来ます。

特殊なケースですが、仮に風船が2枚サイドに埋まって相手の場にアブソルがいる場合、メリープに付けリサイクルだけで逃がす事が出来たりもします。

ミラーした際に相手のふわふわ枕を防ぐことも可能です。

 

ザオボー 1

このカードも使い所が多いです。

レインボーエネルギーを割って3神の動きを遅らせる。

まどろみの森の障害となる混沌のうねりを割る。

ふわふわ枕を無効にしてくる対面の隠密フードを割る、などです。

シロナ&カトレアや友達手帳で使い回す事を前提としていますが、サイド落ち考慮や序盤から使用したい場面も多く、2枚目の採用を検討しても良いかもしれません。

 

 

以上が各カードの採用理由となります。

まだ練り切れていない部分も多く、どこまで環境を想定するかで採用されるカードが異なってくるので、あくまで炎を厚く見た事故らない形を目指したのがこのレシピであることを理解して下さい。

 

最後に、詳細なプレイングについて解説します。

この項が記事中で最も大切です。 

 

詳細なプレイング

配信卓でエアプかました奴が何を偉そうにと思わず見て下さい。

主にどの対面でも意識するべきは以下の3つです。

  1. ザシアン最優先
  2. コストについて
  3. ピッピ人形を山に返す 

 1.初ターンにクイックボールとチラチーノを握っている場合でも(基本的に)対象はザシアンを優先しましょう。マリィでハンドが流れる可能性は常に抱えています。

欲張ってチラチーノを立てても後続が立たずにそのままやられてしまう可能性もあります、ザシアンであれば返しの番で220点飛んでくるような対面でなければ攻撃を耐えて復帰できる可能性が高いです。

 

2.このデッキではコストを払ってプレイするカードが多いです。

目下コストとして優先するべきは対面のデッキに対して不要なメタカードですが、例えばチラチーノが立っておりシロナ&カトレアを持っている場面では、やりくりで適当なサポートを捨てた後にシロナ&カトレアを使用しましょう、1枚ハンドが浮きます。

 

3.相手から自分へ番が渡る際のポケモンチェックで相手のポケモンが起きた場合、ピッピ人形を山に返してベンチからメリープを出し再び眠り状態にする動きが強力です。

その際、人形を返す→山札を混ぜるカードを使用する→やりくりやシロナ&カトレアを使用する事で、ボトムに帰ったピッピ人形を拾い直せる可能性があります。闇雲に縦のドローから入るのが正しくない場合があるということです。

 

 

最後に、デッキを掘り切った際の山の作り方について例題を用いて説明します。

折角動画も残っていたので、自分への戒めとしてこの盤面を例にします。

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 相手のデッキはレッドパーフェクション。自分の山札は残り4枚。

相手のバトル場にはミュウツーミュウがおり、デッキを5枚以下にして番を返してしまうと、コイン2表や入れ替えからパーフェクションマッグバンGXで自分がLOで負けてしまう可能性があります()

 

なので常に山札を6枚以上にする必要があり、友達手帳や普通の釣り竿を使用し、それらをリソースマネジメントで再利用する必要があります。

 

恐らくこの時可能だった理想的な動きは、

人形を山に返す→メリープ前→ジュジュベハチクマン追加効果(ザシアントラッシュ)→普通の釣り竿でチラチーノ1-1→クイボでチラーミィを置く、友達手帳でジュジュベハチクマンを2枚山に戻す→ヤレユータンにリサイクルエネルギーを貼る→前のメリープ逃げてリソマネ(任意のカード/友達手帳/普通の釣り竿)→山7枚

 

これで山上4枚の中にチラチーノがある状態なので、返しの番でトップとやりくりx3で山を7枚掘れる状態を作り、再び友達手帳や普通の釣り竿+リソースマネジメントで山札を7枚作るループが組めます。

 

 

LOミラーの山の作り方です。

www.youtube.com

基本エネルギーを3枚以上採用したデッキであれば、ミラーにおけるジュジュベ&ハチクマン+マッグバンの8枚トラッシュに対しても、友達手帳+普通の釣り竿+リソースマネジメントで9枚の山札を作る事が出来、ケアが可能です。

 

その為にはまず、毎ターンポケモン、基本エネルギー、サポートを2枚ずつトラッシュに送る必要があります。

 

上の動画では毎ターン同じ動きをしているように見えますが、その条件を満たす為にシロナ&カトレアを使用する番は炎エネルギーを逃げエネに使い、ジュジュベ&ハチクマンを使うターンはリサイクルエネルギーを逃げエネに使っています。

 

リソースマネジメントで戻すカードは友達手帳、普通の釣り竿、ポケモン入れ替えになります。

入れ替えは相手のふわふわ枕を避ける為のものです。此方は入れ替え後にメリープにエネルギーを貼ってふわふわ枕を挟みながら逃がします。

仮に自分へ番が渡る際のポケモンチェックでバトル場のヤレユータンが起きた場合、リソースマネジメントに1枚余裕を持つことが出来ます。

その際はデッキ構築によりますが、リセットスタンプを拾って相手の入れ替えを落としにいったり、2枚目の入れ替えを戻して自分の動きに余裕を持たせましょう。

 

動画では一人回しで完結させている為相手から山札を削るアクションを受けていませんが、ジュジュベ&ハチクマンのみの使用であれば残りの山が6枚で番が回ってくるため、ドローコストからやりくり3回でループを継続できます。

時間切れを想定するとスタンプからジュジュベ&ハチクマン+マッグバンを使用される事が想定される為、2枚目以降の入れ替えや釣り竿を常に握っておく事が大切です。

 

本来であれば他にも手札やトラッシュにカードが貯まっている為、あくまでこのループは基盤であり、ここから相手の動きに合わせてプレイを応用する必要があることを理解して下さい。

また、ループを完結させる便宜上シロナ&カトレアのコストでサポートを切っている為、本来ならば2ターンに1度手札が1枚増えます。なので実践ではジュジュベ&ハチクマンの使用2に対してシロナ&カトレアは1程度です。

 

あくまでこのループはパーツが全てサイド落ちを免れている状態での動きですが、狙っていけるのであればこのループを目指す為に序盤から積極的に山を引くのが、LOミラーにおける最善手だと考えています。

 

終わりに

ここまで読んで頂きありがとうございました。

機運で一気に書いたので読みづらい部分などあると思いますがご容赦ください。

この記事が少しでも何かの参考になっていれば幸いです。

 

最後に僕が敬愛しているシャロンさんの言葉を載せて結びとします。

余談ですが、「LOウザい、使うやつは悪!」というような意見をたまに見ることもありますが、そういった人ほど思考がそこで止まっていて「LO=使うやつが悪 悪人の対策をする意味ない 悪人は消えろ」のようなロジックのまま結局対策を知ることなく終わっているようなイメージがあります。
カードゲームですから、プールの範囲でどんな戦略も存在すると思うので、自分で使うかどうかはともかくどんな対策プレイがあるのかというのは知っておくべきだと考えています。